コラム

HSPで自己肯定感が低いと働きづらい?3つの対策とポイントを解説

「気を遣って意見をいえない…」
「怒られている人を見ると、自分も怒られている気分になる…」
「きつい言い方をされると傷ついて落ち込む…」

刺激に敏感でストレスを受けやすく、相手を優先することが多い場合、働きづらさを抱えることもあるでしょう。そういった場合は、HSPの特性や自己肯定感の低さが影響しているかもしれません。

本記事では、HSPの特性や自己肯定感が原因で働きづらいと感じる方に向けて、3つの対策を紹介します。周囲の反応に敏感で働きづらさを抱えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

HSPとは?

HSP(Highly Sensitive Person)は、感受性が高くさまざまな刺激を敏感に受け取る特性が強い人たちを指す言葉です。心理学的には、「感覚処理感受性(SPS)」が高い人とされており、SPSには以下の3つの側面があります。

  • 低感覚閾(てい かんかく いき):光や音、匂い、触感などの感覚を感じやすい
  • 易興奮性(い こう ふんせい):刺激に対して強く反応しやすい
  • 美的感受性(びてき かんじゅせい):芸術や音楽などに興味があり、内面が豊かである

感覚に敏感で反応しやすい特徴とともに、内面の豊かさを持ち合わせた特性だといえます。

参考:感情心理学研究第23巻第2号(2016年)「Highly Sensitive Person Scale日本版(HSPS-J19)の作成」

自己肯定感とは?

自分のことを価値のある人間だと肯定し、大切に扱われるべきだと思う感覚を自己肯定感といいます。

自己肯定感が十分な人は、自分を尊重し、大切に扱おうとします。一方で、自己肯定感が低いと、言いたいことを我慢してしまったり、他人に合わせすぎたりするため、ストレスがたまりやすいでしょう。

HSPの特性があると、自尊感情が低くなりやすく、人生における幸福感を持ちづらいとされています。自尊感情も自己肯定感と似た言葉で、自分を尊重して大切にしようとする感情です。

HSPの方は、他人の顔色やささいな変化に気づきやすく、必要以上に空気を読みすぎてしまうことがあります。そのため、遠慮がちな行動をとるうちに、自分よりも相手を大切にする態度が強くなるのです。

参考:感情心理学研究第27巻第3号(2020年)「Highly Sensitive Personは主観的幸福感が低いのか? ―感覚処理感受性と人生に対する満足度、自尊感情との関連から―」

自己肯定感の低いHSPの方が抱える3つの働きづらさ

HSPの傾向が強いと、気を遣いすぎて自己肯定感が下がり、働きづらいと感じることがあります。具体的にはどのように影響するのでしょうか。3つの側面から解説します。

・コミュニケーション

同僚や上司とのコミュニケーションにおいては、顔色をうかがいすぎて、話しかけるタイミングを見失いやすいでしょう。
相手が忙しそうにしていると話しかけられず、報連相をすることに負担を感じやすいかもしれません。

勇気を出して報告したとしても、少しきつい言い方をされると傷ついてしまい、ダメージを負うこともあるでしょう。必要以上に顔色をうかがって、落ち込んでしまいやすいのです。

相手の様子を繊細にうかがって対応しようとするところは、長所にもなります。
臨機応変に話しかけることに不安がある場合は、相手を観察して話しかけやすいタイミングを見計らいましょう。

朝礼後や昼休みなど、手が空いていそうなタイミングで相談することを繰り返し、ルーティン化するとコミュニケーションが取りやすくなります。

・職場環境

音や光、匂いなどのさまざまな刺激に敏感なため、職場環境面でストレスを抱えやすいでしょう。とくに、他人が怒っている声には敏感に反応してしまうことが多いといえます。
自分が怒られたときの記憶を思い出したり、叱責されている人の気持ちが伝わってきたりすることで疲れてしまいます。

さまざまな刺激によって集中できない可能性があるため、静かな場所で作業できる環境を確保することが大切です。
可能であればリモートワークに切り替えるなど、自分が集中できる環境を整えるとよいでしょう。

・業務内容

HSPの特性が強いと、人の評価に敏感になることがあります。ノルマや目標に厳しい環境ではストレスを抱えやすいでしょう。周囲と比較して自分が劣っていると感じると、自己肯定感を持ちにくくなります。

HSPの方は、豊かな内面性を持っているため、自分が納得して楽しめる仕事の方が向いています。目標や競走といった「自分の外のこと」のために頑張るよりも、自分が美しいと思えるものや、興味深いと感じることを追求する方がよいといえるでしょう。

HSPの特性を活かした仕事選びが大切

HSPとは、刺激に敏感でさまざまな物事に気づきやすいという感受性の強さを表します。刺激に圧倒されて疲弊してしまうこともありますが、他の人が気づかない細かいところに気を配れるという長所もあります。

自分自身の特性に合った職場で働くことで、自己肯定感を保ち、幸福度の高い働き方ができるでしょう。サスケ・アカデミーでは、一人ひとりの特性に合わせた仕事探しをサポートします。敏感でストレスを受けやすく、働きづらいと感じている方はぜひご相談ください。

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