コラム

「オープン就労」のメリット、デメリット

自分の障害や病気を会社側に伝える「オープン就労」のメリット、デメリットと「一般枠でのオープン就労」について考えてみました。

*「オープン就労」とは
抱えている障害や病気を会社側に伝えた上で就職活動・就労すること。
基本的に障がい者枠(企業や役所などが、障がい者に限定して行う求人)での就労がメインですね。
*「一般枠でのオープン就労」とは
一般求人枠の募集に対して、自分の障害などをオープンにした上で応募することです。

1.オープン就労のメリット

① 業務内容や配属先への配慮を受けられる
② 理解してもらった安心感がある
③ 就労移行支援事業からのサポートを受けられる
④ 体調にあわせて勤務形態を変更しやすい

① 業務内容や配属先への配慮を受けられる
障害があると特定業務が苦手だったり、相性が悪かったりすることがありますね。
自分に合った業務や職場環境への配属となると長く働き続ける事ができます。

② 理解してもらった安心感がある
自分の状態を理解してもらった上で働けるため、安心感があります。
体調が悪化して業務がつらくなっても、障害を開示してあることで状況を伝えやすくなります。

③ 就労移行支援事業からのサポートを受けられる
就職までのサポートや、就職後の職場定着支援を行っています。
サポートが受けられるのは、オープン就労の大きなメリットと言えますね。

④ 体調にあわせて勤務形態を変更しやすい
障害をお持ちの方は、天候や気温によって、体調が変動しやすい傾向があります。
体調にあわせてその日を短時間勤務にしたり、早退したりと、融通を利かせることができます。

2.オープン就労のデメリット


①給与水準が比較的低い
②求人数が比較的少ない
③職種の選択肢が減ってしまう

①給与水準が比較的低い
給与所得者全体の平均給与が年約36万円(平成元国税庁)。
障がい者枠での給料は障害にもよりますが、約15万円~24万円も安いです。
原因としては、雇用形態の違いと所定労働時間が少ない点。
一般的に「正社員」がもっとも給与が高いですが、障がい者枠では「正社員以外」が圧倒的に多くなってます。
週の所定労働時間も通常(30時間以上)ですが、障がい者枠では(30時間未満)が半数以上となっています。

②求人数が比較的少ない
障がい者枠の数はまだまだ少ないというのが現状。
しかし、求人数自体は年々増えてきています。

③職種の選択肢が減ってしまう
職種は、一般事務が多い傾向にあります。
求人数、職種が少ないということは、「キャリア」を積み上げていく際のデメリットにもなります。

3.「一般枠でのオープン就労」について

障がい者枠ではなく一般枠での「オープン就労」をすることですね。
一般枠での募集に対し、自分の障害や病気などをオープンにした上で応募する、ということです。

障害や病気などをオープンにした上で一般求人枠で応募するには、
配慮が認められる部分を除き、ほかの従業員と同じ水準の職務内容・働き方・成果を求められます

企業側に合理的配慮を求めた上で、改善が認められない場合もあります。

例えば、以下のような例が合理的配慮として挙げられます。

  • 車椅子を使用している人にあわせて、机の高さを調節する
  • 知的障害を持つ人に、わかりやすい文書や絵図を用いた説明を行う
  • 精神障害を持つ人に、静かで一人になれる休憩スペースを提供する

合理的配慮の提供は、障害者差別解消法(一般枠でのオープン就労)では、企業側の「努力義務」。
障害者雇用促進法(障がい者枠での就労)では「法的義務」となっています。

「一般枠でのオープン就労」を検討中の人は、企業や支援者に「合理的配慮」について相談してみましょう。

オープンとクローズ、「一般枠でのオープン就労」どの就労形態があっているか悩んでいる、相談したい場合には、国の法律によって設置されている就労移行支援事業所で相談できます。

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